バンコク・王宮前広場(サナームルアン)に設けられたプミポン前国王の火葬殿(火葬施設)の一般公開は明日2017年12月31日までとなっており、施設は一般公開終了後に解体されます。黄金に輝く壮麗な火葬殿を目にすることができるのは、残念ながらあと2日間のみとなっています。
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須弥山をイメージした高さ50メートルの火葬殿
2017年10月に行われた前国王の火葬に使用するために建てられた火葬殿。当初、施設の一般公開は11月末までとされていましたが、11月末に急遽、12月末まで延長されることとなりました。2017年11月2日~28日の期間だけで既に約238万人もの人がこの場所を訪問しているそうで、総期間でいうと果たしてどれくらいの人が訪れているのか。。。総人数はすごい数になるのではないかと思います。
延長期間の12月に入ってからは混雑は比較的落ち着いており、待ち時間がほとんどないと聞いていたのですが、昨晩(2017年12月29日)私が訪れた際は少し混雑していました。年末年始休暇に入ったタイ人が多いこと、公開終了間際にもう1回見学しておきたいという人が来場していることが原因かなと思います。昨晩は下記の待機場で15分ほど待ってからの入場となりました。
どうやら入場時に渡されるバッジの色で入場時間が区切られているようで、ひと区切りに入場させる人数は5,000人程度に絞っているようです。以前は見学時間も1時間に区切られていたようですが、12月末現在は特に見学時間に上限は設けられておらず、入場後は時間を気にすることなく、じっくりと見学が可能です。
場内には見どころが多数ありますが、やはり来場者から一番の注目を集めているのは火葬殿。高さ50.49メートルにもおよぶ火葬殿は仏教の宇宙観において世界の中央にそびえるという巨大な山、須弥山をイメージしたものとなっています。
タイの伝統工芸の技を結集してつくられた火葬殿はとにかく荘厳の一言。自分自身に知識がないこともあって、できれば詳細な解説付きで見学したかったなあという内容でしたが、こんな素晴らしい造形物を間近で目にすることができるだけでもラッキーなのかもしれません。。。
なお、この規模の制作・建築を完了するには3年の歳月を要するのが普通だそうですが、実際はわずか9か月で完成に至ったということで、制作に関わった方々の仕事への強いプライドを感じずにはいられませんよね。火葬殿についての説明、制作・建築の様子は下記動画にわかりやすくまとめられていますので、興味のある方は是非ご覧になってみてください。
King Rama 9’s Royal Crematorium
特設パビリオンも必見
火葬場には展示パビリオンも併設されており、火葬殿建設、装飾物の制作過程のほか、前国王の生涯や功績がわかりやすく展示・紹介されています。
世界で最も長い在位を誇り、数々の功績で知られた前国王ですが、おそらく最も広く知られている功績は「ロイヤルプロジェクト」ではないかと思います。タイ農村部に住む貧しい農民を自立させることを目的に、前国王自らが開発計画を立案され、王室主導で実施してきたこのプロジェクト。会場では動画や展示パネルを通じて、農業・医療・教育など幅広い分野における前国王の功績が紹介されており、特にこのコーナーは多くの人たちの注目を集めていました。
私がすごく良いなと思ったのがこちらの絵。ある場所では土壌改良を指導し、ある場所では別の視察をされ・・ということで、あちこちに前国王の姿が描かれています。前国王が行ったロイヤルプロジェクトという偉業を、1枚の絵で簡潔に伝える内容だなあと感心しました。タイ人にも人気があるようで、この絵の前は写真を撮影する人、絵にじっくりと見入る人で非常に混雑していましたよ。
あと2日で取り壊されてしまうと思うと本当に惜しいなと感じてしまう施設です(できれば日本の家族にも見せたかったな~と思っています)。もし今日明日でお時間のある方がいらっしゃれば、最後に足を運んでみられてはいかがでしょうか?
詳細情報
The Royal Crematorium
住所:Sanam Luang, Ratchadamnoen Nai Rd, Phra Borom Maha Ratchawang,Phra Nakhon,Bangkok
開場時間:07:00〜22:00
注意事項:タンクトップ、短パン、サンダルなどでの入場は認められません。入場時に荷物チェック有り。要身分証明書持参。
アクセス方法:シーロム⇔現地はタクシーで80~100B程度。タクシードライバーに「サナームルアン」と伝えれば問題ないと思います。
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